相談内容
「最近うちの子が”肩が凝る”って言うんです。
でもまだ小学生ですよ!そんなことってあり得ますか・・・?
整形外科の先生に診てもらっても何も異常ないって言われて、
湿布貰って終わりです。でも肩は凝るって言うので
一度ちゃんと診てもらおうと思ってここに来ました」
最近の小学生は本当に肩凝りするみたいですよ!
いえ、驚く気持ちも分かります(笑)
ここで大事なのは小さい子が肩が”痛い”ではなく”凝る”という表現をしたことです。
つまりケガをした時に感じる痛みとは別の感じ方を明確にされていたという事ですね。
実は小さい子の肩凝りはそこまで珍しい事ではありません。
でもさっき僕は「最近の・・・」とわざわざ付け加えて文字を大きくしました。
なんでかはこれからお話していきましょう!
目次
生まれつき肩凝りの宿命を背負う子がたまにいます
実は小学生の頃から肩凝りに悩んでいる子って結構いるんです。
今まで僕が診てきた中では特に女性の方に多かったですね。
これは生まれつきの骨格が関係していて、俗に言うストレートネックなどがこれにあたりますが、近年デスクワークやスマホの見過ぎでなるような後天的なものではなく、遺伝などで最初から頚椎の形が悪く、それよる強い可動制限がかかり慢性的に首や肩の筋肉が緊張してしまう先天性のストレートネックなどがあります。
そういう子たちは比較的、「おばあちゃんやお母さんも昔から肩凝りが酷かった」などとお話されます。はっきり分かってはいませんが、遺伝要素が強そうです。
でもやはり小さい頃はあまり周りに理解されなかったそうです。「小さいのに肩凝りなんてあり得ない!何の苦労もしてないのに」と言われたと苦笑いしながら話す患者さんもいました。
でも小さい子は小さい子なりに苦労があるようですよ?
最近の小学生の子の肩凝りはそれとは少し違います
では今回ご相談に来られた子は先天的に肩凝りしやすい骨格だったのでしょうか?
答えは否!その子は歴とした大人と同じように「筋肉の使い過ぎで血行不良になってしまった子」だったのです!!
最近の小学生は社会人より忙しいなんて揶揄される事もあるくらい、習い事や受験勉強などに時間を割かれている子も珍しくありません。
特に中学受験などの時期になると、小学校に行った後にすぐ塾に行き夜まで授業。そして家に帰宅してからも寝るまで勉強…なんて事もあります。
今回治療院に来られた小学生の子も、話を聞けば毎日勉強。特に休日に至っては1日10時間以上は机に向かう生活だとお話されていました。
その子の親が「今の中学受験は戦争なんです…」と呟かれたのも納得の忙しさですね。僕も中学受験をした身でしたが、もはや知らない世界になっていそうです(笑)
単純に中学受験というプレッシャーのかかる舞台、毎日の猛勉強。首や肩が緊張するのも致し方ありません。
施術は大人の方と同じように行い、成長期の筋肉と骨格のバランスに注意するよう指導し終えました。
現役の顎関節症専門医が憂いている子供の顎の将来
施術をした後は身体もスッキリしたみたいですが、これで「めでたしめでたし…」とはなりません。最近の子は忙しい、だけで終わってはいけない理由が次のお話にあります。
ついこの間現役で顎関節症を専門にやっている方に話を聞いたのですが、今顎関節の歪みが酷い小さい子たちが多いそうなんです。
理由はスマホの見過ぎや中学受験などで勉強する時間が増え、これまでよりも頸椎に負担のかかる時間が増えたせいではないかと言われていました。
そしてどのように歪みがあるのかと言うと、「顎が細く尖り、歯の生え揃う間隔が狭くなり神経が圧迫されやすくなっている」状態の子が増えているそうです。
それはまだ骨格が未発達な時期から生活環境において「下を見る」という時間が増えた事に起因し、実際に臨床の場で確かに小学生の子で間隔を拡げるような歯列矯正をしている子を何人か診た事があります。
ただ単に勉強し過ぎで肩凝りが酷い。だけでなく、そういった生活環境の変化により子供たちの将来に向かう成長に不安が生まれてしまっています。
今まで以上に今の親御さんは自分の子供たちの姿勢に気を使ってあげなければいけない時代が来てしまったのかもしれません。
まとめ
ここ数年でかなり生活環境が変化し、ノートパソコン・携帯電話・スマートフォンなどの普及により首の骨の変形、それに伴う肩凝りや頭痛といった症状が大人だけのものではなくなってきました。
夏の暑い8月に小学生の子の施術をしている最中、僕が「夏休みはお友達と公園とかに行くの?」と聞いたところ
「夏はもう熱中症が危ないから、あまり外で遊びません」と返答され驚いた記憶があります。
もう僕たちが小さい頃とは本当に環境が変わってしまったんだな、と気付かされました。
まだその子たちが大きくなっていないので果たして将来どのような身体の歪みになってしまうのか結果が出ていませんが、既に本来は60代の方に多く見られるロコモティブシンドローム(筋力低下症)が20代の女性に見られはじめているなど、少しずつその兆しは見えてきています。
そのうち、「子供の肩凝り」というものが当たり前になってしまう世の中が来てしまうかもしれません。
浦安駅前整体院はそういった実情をふまえ、子供向けのカイロプラクティックにも力を入れています!
なんでもお気軽に相談して下さいね!(^^)