こんにちは、浦安駅前整体院の梶原です。
前回、水の4大特性による水中での運動効果についてお話しました。
https://www.shinurayasuekimae-seitai.com/column2/other/3222/
水中でウォーキングをするだけであれば、浮力で体の負荷を10分の1に抑えて運動出来るので
体を痛めてしまうようなことはほとんどありません。
しかし泳ぐとなると、腰や肩が痛くなってしまうこともしばしば。
陸上での運動と違い、一度の外力で捻挫や打撲のようなケガをすることはほぼありませんが、
水泳で起こるケガのほとんどが、繰り返し関節や筋肉に負担がかかって起こる慢性的なものです。
今回はその中でも起こりやすい、腰痛についてお話していこうと思います。
目次
腰の構造
人間の背骨は首(頸椎)~背中(胸椎)~腰(腰椎)とS字のカーブを描いています。
その中で腰の骨(腰椎)は、5つの骨が連なって前にカーブするような形状になっています。
腰椎の関節は体を前に倒したり(前屈)、後ろに反ったり(後屈)する動きは出来ますが、
体をひねるような動き(回旋)はほとんど出来ないつくりになっています。
そんな中、泳ぐ際に腰にはどんな負担がかかるのでしょうか?
クロールを泳ぐ際の腰への負担
まずクロールであれば、呼吸をするときに体をひねるような動作が入ります。
前述したように腰自体はひねる動きができないので、逆にひねる動作も得意な腰の上にある背中の骨(胸椎)がしっかり動いてくれないと、腰への負担が増えてしまいます。
また、泳ぐときはどうしても腕の力で頑張って進もうとしてしまいがちです。
そのとき下半身はどうなっているのかというと…
脚がしっかり使えて、腹筋にも力が入って体幹が安定しているのが理想ではありますが、
お腹の力が抜けて腰が反るような姿勢になり、脚も上手く使えない、なんてことがよくあります。
腰が反ると腰椎の関節に負担がかかるのはもちろん、背中側の筋肉の緊張も強くなってしまうので腰痛の原因になります。
他の泳ぎではどうなのか?
他の泳ぎでもクロールと同じように腰の反りには注意が必要です。
一見腰に負担が少なそうな背泳ぎも、お腹や脚の筋力が弱いと脚が沈んでしまうと腰が反ってしまいます。
平泳ぎやバタフライでは想像しやすいと思いますが、呼吸の際に上体を持ち上げるので腰には反る力が加わります。
このときに胸椎が柔らかいと胸から反ることができるので、腰が余計に反らずに済みます。
また、腰は元々前にカーブしているので、腹筋の力が抜けてしまうと腰は自然と反ってしまいますので
もちろん腹筋も大事になります。
水泳は全身運動なので、全体的に筋力も柔軟性も必要と言えば必要なのですが、、
『腰を痛めずに泳ぐ』ということを考えると、
以上のことから胸椎の可動性・腹筋の強化は非常に大切といえます。
まとめ
最初に書いたように水泳によるカラダの痛みは、何度も何度も同じ動きを繰り返して関節や筋肉に負担がかかってしまう、慢性的なものが多いです。
せっかく健康のために水泳を始めたのに、カラダが痛くなってしまっては元も子もありません。
まずはどの泳ぎをする際も、腰を反らせすぎないように腹筋に力を入れること。
これだけでも腰痛の予防になりますし、体幹が安定することで泳ぎの上達にもつながります。
胸椎の可動性に関しては、泳ぐ前や後にエクササイズをするのも大切です。
また、水泳を始めた初心者の方と競技として水泳をされている方では、カラダへの負担のかかり方も変わってきますので
なにかお悩みのことがあれば、ぜひご相談ください。