浦安整体日記-3診目-「PCを使っていると肘が痛いです」30代男性:腱鞘炎

・相談内容

「この頃、パソコンを使っていると肘が痛くなるんです。

最初の頃は仕事が終われば痛みは無くなっていたのですが、

最近は休日も肘が痛くてストレスが溜まってしまいます。

肘のサポーターを付けたり、家でマッサージをしても

もう全然痛みが無くならなくて・・・

 

長時間デスクワークをする人にとって、肘の痛み(腱鞘炎)は避けて通れない疾患です。

また毎日の仕事が原因で肘に負担をかけているので、パソコンを使い続ける限りは長い付き合いになってしまう恐れがあります。

では仕事を辞めない限りこの肘の痛みは治らないのでしょうか?

どうすれば仕事中の肘への負担が減らせるか生活指導していくのも私たちの治療の一つです。

何故PC作業で腱鞘炎になるのか

デスクワークによる腱鞘炎で肘が痛くなってしまう理由はズバリ「タイピング」と「マウスのクリック」の二つにあります。

試しに自分のマウスを握る方の手の肘を反対の手で掴んでみて下さい。

そうしたら今度はマウスを握る方の手の指をクリックする時のように動かしたり、または指全体を動かしてみて下さい。

すると動かしているのは指の方なのに、掴んでいる肘の方の筋肉がピクピクと動いていませんか?

これの理由は指先を動かす筋肉が肘の骨から繋がっているからなのです。(総指伸筋などと言います)

こうして常に指先の筋肉を使う事によりオーバーユース(使いすぎ)になり筋疲労が溜まるのと、マウスを握る際に手のひらは下を向き、すると今度は肘は回内し筋肉が捻じれ肘関節と干渉しやすくなります。

これによって肘周辺の部位の筋膜炎や関節炎の原因になってしまうのです。

 治療院で実際に行った治療

治療はまず鍼灸治療による疼痛の緩和を狙いました。

肘の関節は指先が細かい動きをする為に複雑な構造をしていますので、指より細い鍼による深い筋層へのアプローチが効果的です。

また鍼は炎症鎮静作用も認められていますので、腱鞘炎の治療に良く使われていますね。

そして痛みを軽減した後は伸張性の高いテープで筋膜を保護し、仕事中に肘にかかる負担を更に減少させられるようにします。

また同側の肩関節や肩甲骨の可動に制限があることで肘の筋肉の緊張を促してしまうので、肘だけでなく、腕にまつわる部位を広く治療していきます。

この男性の方もやはり長時間のデスクワークで首や肩の筋肉も緊張が強く見られていました。

治療はまず週に一度全身のケアに腱鞘炎の治療を加えた形で行い、疼痛の緩和に合わせて治療ペースを調整する事により今では月1〜2回程の通院で再発を予防しています。

しかし繁忙期などに入ると中々自身でのケアが出来なくなってしまい、肘に疲れが出てきてしまうので、そんな時は少し治療ペースを多くするようにお話しています。

まとめ

腱鞘炎は治療をすると痛み自体は徐々に引いていきますが、また長時間の仕事で負担がかかり症状が再発しないよう肘を捻じらなくて済むよう腱鞘炎の人用のマウスを使ってもらったり、毎日のお家でのケアの仕方も併せて指導しています。

デスクワークによる腱鞘炎は仕事をしている限り、中々一度の治療で劇的に痛みが0になるという事は難しいです。

仕事による疲労が自身の肘の耐久性を超えてしまうのが理由でもあるので、筋力トレーニングをして疲れ難くするよう鍛えてあげるのもオススメですよ。

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