相談内容
「筋トレを定期的にやっているのですが、いつものように筋トレをしていたら
急に頭の付け根あたりがズキズキと痛みだしました。
時間を置いたら痛みは少し落ち着いたのですが、常に首が張っているような感覚です。
寝て起きたら治っているかと思いましたが、今は寝起きが一番頭痛が辛いです」
筋トレをしている最中や、重たい荷物を持った拍子に起こる労作性頭痛という頭痛があります。
臨床上普通の頭痛と比べればそこまで数はありませんが、この労作性頭痛は明確にズキズキと強い痛みが出ることが多く、この頭痛で当院にご相談をされに来た患者さんはみんな辛そうな面持ちでした。
目次
どうして筋トレ中に頭痛が?
男性は筋力トレーニング中に頭痛が発症したと言われていましたが、細かく話を聞き進めていくと
懸垂(背中の筋力トレーニング)をしている最中に突然痛み出したそうです。
労作性頭痛は体に力を入れた時の急激な緊張が首に負担をかける事が原因で起こる頭痛なので、特に首や頭の方に繋がる筋肉の多い背中のトレーニングに精を出されていたというのも理由になったのでしょう。
無理に力を入れてしまったせいで筋膜が傷ついてしまったのだと考えられます。
治療院で実際に行った治療
痛みを訴えている個所を触診をしたところ、後頭部(上記画像青丸の部分)付近の筋緊張が強く見られました。
またその筋肉の緊張に引っ張られて頚椎上部の歪みも生まれてしまっていました。
そしてこの頚椎の歪みこそが寝起きに痛みが悪化する理由なのです。
寝ている時は普段頭を支えようと保持している首の筋肉の緊張が緩和されます。
すると頭はその重さにより、歪んで偏った方へ変位していくので傷ついた筋膜をそのまま引き延ばし傷つけてしまうのです。
痛みが出た時に歪んだ方向に寝ている時も偏ってしまうので、より症状は悪化してしまいます。
施術は首の筋緊張を最低限取り、首の矯正に重きを置き進めていきました。
またこの方は撫で肩で、肩が前に出てしまっているタイプの人でした。
(こういうタイプです)
なのでこの姿勢が続く限りは頭は前傾し、背中から肩にかけての筋肉は常に緊張してしまいます。
こういった体の悪い癖も注意しながら治療をする事で今後筋トレによる頭痛の発症を予防することが出来ます。
男性は慢性的な頭痛の持ち主ではなかったので、2~3回の通院で症状を改善することが出来ました。
今では準備運動もしっかり行い筋トレライフを満喫されているそうです。良かったです!
まとめ
体によかれと運動を始めてもふとした事で体を痛めてしまう事があります。
また今回は筋力トレーニングにまだ慣れていない状態で負荷の強い筋トレを行ってしまった為、ケガのリスクがより高まってしまったのだと考えられています。
男性は背中の筋力を早く付けたくてネットで見た知識を鵜呑みにしてしまったと言っていました。
何事もケガに気を付けながらうまくやれたら良いですね!